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  5. インテリアパース・内観パースとは「体験をデザインするCG」|空間表現と発注ポイントを解説
インテリアパース・内観パースとは「体験をデザインするCG」

住宅や店舗の設計提案を進めるなかで、「図面だけでは完成後のイメージが伝わらない」「内観パースは作っているが、空間の魅力が十分に伝わっている気がしない」と感じたことはないでしょうか。

実際、建築やインテリアの提案では、寸法やレイアウトだけでなく、その場所でどのような時間を過ごすのかまで伝えることが重要です。その役割を担うのが、インテリアパースや内観パースです。

そこでこの記事では、インテリアパース(・内観パース)の基本から、空間価値を高める表現手法やCG表現技術、用途別の考え方、書き方の手順、制作フロー、発注前に確認したいポイントまで詳しく解説します。

私たち「LAY arChi(レイアーキ)」は、建築設計・施工の実務経験を踏まえ、寸法の根拠や光の整合性まで考慮した「施主に納得いただけるインテリアパース(・内観パース)」を重視して制作しています。

パースは設計段階の情報整理が重要です。インテリアパース(・内観パース)の制作に関することなら、お気軽にご相談ください。

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目次

インテリアパース・内観パースとは?

インテリアパース・内観パースとは、家具や照明、素材、装飾まで含めた室内空間をCGやイラストで表現した完成予想図です。住宅や店舗、オフィスなどの設計段階で活用され、完成後の空間や暮らしを具体的にイメージしてもらうために利用されています。

一般的には、室内全体を表現するCGを「内観パース」、家具や素材、照明まで含めて空間の魅力や世界観を表現するCGを「インテリアパース」と呼ぶことがあります。ただし、両者に明確な定義はなく、実務ではほぼ同じ意味で使われるケースも少なくありません。

近年は住宅だけでなく、ホテルや飲食店、オフィス、商業施設など、ブランドイメージや滞在体験を重視するプロジェクトでも活用が広がっています。

※本記事では両者をまとめて「インテリアパース(・内観パース)」として扱い、単に空間を再現するだけでなく、完成後にどのような体験や価値を提供できるのかまで伝えるCG表現という視点で解説します。

建築空間ではなく「体験」を表現するもの

インテリアパース(内観パース)の本質は、「そこで過ごす体験」を表現することにあります。

空間表現したい体験
リビング(朝)朝日を浴びながら気持ちよく過ごす時間
リビング(夜)家族がくつろぐ温かな時間
カフェ居心地が良く長居したくなる時間
オフィス集中しながら快適に働ける環境

このように、同じ空間でも、どのようなシーンを描くかによって受ける印象は大きく変わります。そのため、インテリアパース(内観パース)では、家具や照明を配置するだけでなく、「どのような時間を過ごしてほしいのか」という視点から空間を演出することが重要です。

実際、LAY arChiでも、設計図をそのままCG化するのではなく、「この空間で利用者にどのような体験を提供したいのか」を起点に、光や素材、構図まで設計しています。部屋のデザインだけでなく、その空間で生まれる体験にも注目してみてください。

なぜインテリアパース・内観パースが空間提案に欠かせないのか?

近年、住宅や店舗の提案でインテリアパース(・内観パース)が重視される理由は、図面だけでは伝えられない価値を共有できるためです。特に、建築業界では完成前に意思決定することが多く、完成イメージを具体的に共有できるかが提案の質を左右します。

ここでは、インテリアパース(・内観パース)を活用する重要性について紹介します。

施主との共通認識をつくり出せる

パースを活用すると、完成後の「イメージと違った」という認識のズレを防ぎやすくなります。

たとえば、平面図や断面図を見ていても、設計者と施主では思い描く空間が異なることがあります。「もっと明るいと思っていた」「家具の大きさがイメージと違った」といった行き違いが生まれることも珍しくありません。

これに対し、パースがあれば、色合いや素材感、家具の配置まで具体的に共有できます。打ち合わせの早い段階で活用し、完成イメージをすり合わせておきましょう。

空間の世界観を言語化しやすくなる

言葉だけでは伝わりにくい空間のイメージを共有しやすくなるのも、パースの魅力です。

「ナチュラルな雰囲気」「高級感のある空間」といった表現は、人によって受け取り方が異なります。打ち合わせを重ねても、イメージが完全に揃わないことも少なくありません。

一方、パースを用意すれば、木目の質感や照明の明るさ、家具のテイストまで具体的に確認できます。デザインコンセプトは、言葉と視覚情報を組み合わせることで伝わりやすくなります。

ブランド価値や滞在体験を先回りして提案できる

パースは、空間の見た目だけでなく、そこで過ごす時間や体験まで伝えられることが特徴です。

たとえば、カフェなら居心地の良さ、ホテルや民泊なら非日常感、オフィスなら働きやすさなど、利用者が感じる価値を視覚化できます。そのため、ブランドイメージを重視する施設では、提案段階から活用されるケースも増えています。

空間提案で迷ったときは、「どんな部屋か」ではなく、「どんな時間を過ごせる場所なのか」を表現できているか意識してみましょう。

インテリアパース・内観パースの見せ方の種類

インテリアパース(・内観パース)には、大きく分けて「手書き」と「CG」の2つの表現方法があります。それぞれ得意とする表現や活用シーンが異なるため、伝えたい内容や提案の目的に合わせて使い分けることが重要です。

まずは、それぞれの特徴を比較してみましょう。

項目手書きパースCGパース
特徴温かみやデザインコンセプトを伝えやすい完成後に近いリアルな空間を表現できる
表現力雰囲気やイメージ重視素材・照明・光・質感まで再現できる
修正大きな修正は手間がかかる色・家具・照明などを比較的修正しやすい
向いている用途企画・初期提案・デザインイメージ共有プレゼン・設計確認・販促・コンペ
主な利用シーンラフスケッチ・コンセプト提案住宅・ホテル・店舗・オフィス・商業施設

温かみを伝えられる「手書き」

温かみを伝えられる「手書き」

手書きパースは、柔らかなタッチや表現の自由度を活かし、空間の雰囲気やデザインコンセプトを伝えやすいのが特徴です。

完成形を細かく再現するというよりも、「こんな空間にしたい」という方向性を共有することに向いているため、住宅や店舗の企画段階やデザイン提案で活用されることがあります。また、温かみや親しみやすさを演出しやすく、完成予想図というよりイメージスケッチとして利用されるケースも少なくありません。

雰囲気など細部までこだわりやすい「CG」

雰囲気など細部までこだわりやすい「CG」

CGパースは、家具や素材、照明、光の反射までリアルに再現できるため、完成後の空間を具体的にイメージしやすいことが特徴です。

住宅はもちろん、ホテルや飲食店、オフィス、商業施設などでは、施主との認識共有やプレゼンテーション、販促資料として広く活用されています。また、近年はレンダリング技術の進化により、光の表現や質感、空気感まで表現でき、完成後に近いリアリティを伝えられます。

インテリアパース・内観パースの6つの視点

魅力的なインテリアパース(・内観パース)は、単に空間をリアルに再現するだけでは完成しません。

同じ間取りでも、「ここで過ごしてみたい」と感じるパースと、空間を説明するだけのパースがあります。その違いを生むのが、光や素材、家具、人の気配などを通して、どのような体験を演出するかという視点です。

ここでは、空間価値を高めるために意識したい6つの考え方を紹介します。

光で滞在シーンを演出する

光で滞在シーンを演出する

光は、空間の印象だけでなく、その場所で過ごす時間や感情まで印象付ける重要な要素です。

たとえば、朝日が差し込むリビングは爽やかで活動的な印象を与え、暖色系の照明に包まれたカフェは落ち着きや居心地の良さを感じさせます。同じ空間でも、どの時間帯を切り取るかによって、見る人が受ける印象は大きく変わります。

そのため、まずは「どのような時間を表現したいのか」「利用者にどのような気持ちになってほしいのか」を整理したうえで、光の演出を考えることが重要です。

素材感でブランドイメージを表現する

素材は、空間の質感やブランドイメージを視覚的に伝える重要な要素です。

木材を中心とした空間は温かみや安心感を、石材や金属を取り入れた空間は高級感や洗練された印象を与えます。ホテルや店舗では、素材選びそのものがブランドコンセプトを表現する役割を担うことも少なくありません。

そのため、素材は単なる内装の一部として選ぶのではなく、「どのような価値や世界観を伝えたいのか」という視点で統一感を持たせることが大切です。

家具配置で利用体験を可視化する

家具配置で利用体験を可視化する

家具の配置は、空間の使いやすさだけでなく、そこでどのように過ごすのかを伝えるために必要な要素です。

住宅なら家族が自然に集まる暮らし、飲食店なら長居したくなる距離感、オフィスなら集中とコミュニケーションを両立できる働き方など、配置によって利用者が受ける印象は変わります。

家具は空間を埋めるために置くものではなく、完成後の利用シーンや体験を具体的にイメージしてもらうために配置することが重要です。

人の気配で空間のストーリーをつくる

人の気配で空間のストーリーをつくる

人の気配を取り入れることで、パース空間が「完成予想図」から「体験できる場所」へと変わります。

読書を楽しむ人や会話をする人、仕事に集中する人などがいることで、その場所でどのような時間が流れ、どのような使われ方をするのかを自然に想像しやすくなります。

空間そのものを見せるだけでなく、そこで生まれる暮らしや体験まで表現することが、見る人の共感や期待感につながります。

構図・アングルで視線をデザインする

構図・アングルで視線をデザインする

構図やアングルは、空間の魅力をどのような順番で伝えるかを決める重要な考え方です。

同じ室内でも、見る位置や視線の向きが変わるだけで、開放感や奥行き、主役となる空間の印象は大きく変化します。魅力的なパースは、見る人が自然と見せたいポイントに目を向けられるように構成されています。

そのため、構図やアングルを考える際は、「何を一番伝えたいのか」「どの空間価値を印象付けたいのか」を明確にしてから全体を設計することが大切です。

レンダリング表現で空気感を演出する

レンダリング表現で空気感を演出する

レンダリングは、3Dモデルを画像として仕上げる工程であり、空間全体の印象を左右する重要な要素です。

同じ間取りや家具配置でも、仕上がりの雰囲気によって「明るく開放的」「落ち着きがある」「高級感がある」といった印象は大きく変わります。そのため、レンダリングでは空間を正確に再現するだけでなく、そこでどのような空気感や体験を伝えたいのかを意識することが大切です。

インテリアパース・内観パースのCG表現技術

前述した6つの視点は、ただ高性能なソフトを使うだけでは完成しません。

同じ3Dモデルでも、構図やカメラ設定、光の計算方法、レンダリングの調整によって、完成したCGの印象は大きく変わります。そのため、プロは空間を「正しく再現する」のではなく、「どのような印象で伝えるか」を考えながら、さまざまなCG表現技術を組み合わせています。

ここでは、実際の制作現場で活用している代表的な表現技術を紹介します。

構図・アングル・画角の考え方

構図アングルgood

構図・アングル・画角の設計とは、カメラの位置や高さ、向き、焦点距離などを調整し、空間のどこをどのように見せるかを決める技術です。

インテリアパース(内観パース)では、同じ3Dモデルでもカメラ設定によって空間の印象が大きく変わります。たとえば、アイレベル(視点の高さ)が高すぎると俯瞰的で図面に近い印象になり、広角にしすぎると手前が大きく、奥が極端に小さく見えるなど、実際の空間とは異なる遠近感が生まれます。

GOOD例BAD例
【1】三分割法を意識して家具や窓などの主役を配置したり、消失点を利用して視線を奥へ誘導したりすることで、空間の広がりや設計上の見せ場を自然に伝えられる

【2】実際の利用者に近いアイレベルを設定することで、その場にいるような臨場感も生まれる
【1】空間全体をただ画面に収めただけの構図になりやすく、どこを見せたいパースなのかが曖昧になる

【2】広角すぎる画角では空間が実際以上に広く見え、完成後の印象とのギャップにつながることもある

LAY arChiでは、単に部屋全体が見える位置へカメラを置くのではなく、「誰が、どこから、この空間を見るのか」を起点に構図を設計しています。住宅ならソファやダイニングに座ったとき、ホテルならベッドへ腰掛けたとき、飲食店なら客席に着いたときなど、実際の利用シーンに合わせてアイレベルや画角を調整します。

ただし、空間を広く見せるために画角を広げすぎると、家具や壁面が歪み、実際のスケール感を誤認させる可能性があります。そのため、提案用のパースでは見栄えだけを優先せず、設計意図と実際の空間体験の両方が正しく伝わるバランスを重視しています。

透視法(1点・2点・3点透視)

1点透視

透視法とは、消失点を基準に奥行きや高さを表現し、3次元の空間を2次元の画面上で立体的に見せる技法です。インテリアパース(内観パース)では、主に1点透視・2点透視・3点透視を、見せたい空間や設計意図に応じて使い分けます。

透視法を適切に設定しないと、壁や床、家具の奥行きが不自然に見えたり、実際の空間とは異なるスケール感で伝わったりすることがあります。一方、消失点や視線の方向を意識して設定すると、空間の広がりや高さ、視線の抜けを自然に表現できます。

透視法特徴適したシーン
1点透視奥行き方向の線が1つの消失点へ収束するため、視線を空間の奥へ自然に誘導できる廊下、リビング、エントランス、奥行きを印象付けたい空間
2点透視左右2つの消失点によって、空間を斜めから見たような自然な立体感を表現できる住宅、店舗、オフィスなど、空間全体を自然な視点で見せたい場合
3点透視左右の消失点に加え、高さ方向にも消失点を設けることで、垂直方向のスケール感を強調できる吹き抜け、階段、ホテルロビー、高層空間など高さを見せたい場合

LAY arChiでは、単に空間を立体的に見せるためではなく、「何を最も伝えたいカットなのか」を基準に透視法を選択しています。たとえば、視線の抜けや奥行きを見せたい場合は1点透視、住宅や店舗を人の目線に近い自然な構図で見せる場合は2点透視、吹き抜けなどの高さを印象付けたい場合は3点透視を活用します。

ただし、透視法による演出を強くしすぎると、実際の空間とのスケール感に差が生まれる可能性があります。そのため、プレゼンテーションでは見栄えだけを優先するのではなく、設計意図や実際の空間体験を正しく伝えられる表現になっているかを確認しながら調整しています。

被写界深度(DoF)

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資料_被写界深度無2資料_被写界深度有2

被写界深度(DoF:Depth of Field)とは、カメラから見てピントが合って見える範囲を調整し、主役と背景の見え方に差をつける表現技術です。

CGでは画面内のすべてを鮮明に描写できますが、情報量が均一になると視線が分散し、「どこを見せたいパースなのか」が伝わりにくくなることがあります。そこでDoFを使い、見せたい対象へピントを合わせ、手前や奥を適度にぼかすことで、写真のような奥行きと自然な視線誘導を生み出します。

DoFなしDoFあり
【1】手前の家具から奥の壁まで均一にピントが合うため、空間全体の情報は確認しやすい一方、主役となる家具や素材、設備が埋もれやすくなる【1】見せたい対象にピントを合わせ、その前後を適度にぼかすことで、造作家具や照明、素材などへ自然に視線を誘導できる

【2】前景・主役・背景に奥行きの差が生まれるため、写真に近い臨場感も表現できる

LAY arChiでは、造作キッチンや天然木の家具、特徴的な照明など、設計上のこだわりを印象付けたいカットでDoFを活用しています。一方で、ぼかしを強くしすぎると空間構成や寸法関係が確認しにくくなるため、設計確認を目的とするパースでは控えめにし、プレゼンテーションやイメージ訴求を目的とするカットでは効果的に取り入れるなど、用途に応じて使い分けています。

グローバルイルミネーション(GI)

GI無GI有

グローバルイルミネーション(GI:Global Illumination)とは、光源から直接届く光だけでなく、壁や床、天井などに当たって反射する「間接光」まで計算し、現実に近い光の広がりを再現する技術です。

実際の室内では、窓から入った太陽光や照明の光がさまざまな面で反射しながら空間全体を照らしています。そのため、直接光だけでレンダリングすると、光が当たらない部分が極端に暗くなり、CG特有の硬く不自然な印象になりやすくなります。

GIなしGIあり
【1】光源から直接照らされた場所だけが明るくなり、天井や壁の隅、家具の陰などが必要以上に暗く見えやすい

【2】光のつながりが弱いため、空間全体が平面的、あるいは人工的な印象になることがある
【1】床や壁に当たった光が周囲へ回り込み、直接光が届かない場所にも柔らかな明るさが生まれる

【2】空間全体の光に自然なつながりが生まれ、実際に室内へ入ったときに近い空気感を再現できる

LAY arChiでは、窓の位置や方角、自然光の入り方に加え、間接照明やダウンライトなどの照明計画も踏まえてGIを調整しています。ただし、間接光を強く設定しすぎると本来暗くなる場所まで明るくなり、空間がのっぺり見えることがあります。そのため、単純にCG全体を明るくするのではなく、自然な陰影を残しながら光がどのように回り込むかを意識して仕上げています。

アンビエントオクルージョン(AO)

資料_AO有

アンビエントオクルージョン(AO:Ambient Occlusion)とは、壁と床の境目や家具の接地部分など、周囲からの光が届きにくい場所に生じる細かな陰影を表現し、物体の立体感や接地感を高める技術です。

CGでは、照明計算だけでは家具の脚元や壁際などの細かな陰影が十分に表現されず、家具が床から浮いているように見えたり、部材同士の境界が曖昧になったりすることがあります。AOを適切に加えることで、こうした接触部分に自然な陰影が生まれ、物体同士の位置関係が認識しやすくなります。

AOなしAOあり
【1】家具と床、壁と天井などの接点が明るく均一に見えやすく、部材同士の境界や奥行きがわかりにくくなる

【2】特に家具の脚元では、床に置かれているはずの家具が浮いて見えることがある
【1】家具の脚元や巾木、壁と床の境目、収納内部などに細かな陰影が加わり、家具の接地感や部材の厚みが伝わりやすくなる

LAY arChiでは、家具の脚元や巾木、キッチンカウンター、造作収納など、部材同士が近接・接触する部分を中心にAOを調整しています。ただし、AOを強くしすぎると壁際や家具の隙間が黒く汚れたように見えるため、陰影を目立たせること自体を目的にせず、あくまで自然な接地感を補う程度に調整することが重要です。

露出・HDR・色温度の調整

資料_露出色温度調整無資料_露出色温度調整有

露出・HDR・色温度の調整とは、CG全体の明るさや明暗差、光の色味をコントロールし、空間の雰囲気や時間帯、用途に合った印象へ仕上げる技術です。

露出は画面全体の明るさ、HDRは明るい窓辺から暗い室内までの幅広い明暗表現、色温度は暖色・寒色といった光の色味に関係します。これらを適切に設定しないと、窓の外が白く飛んだり、室内が暗くつぶれたり、照明の色が実際の設計意図と異なって見えたりすることがあります。

調整なし調整あり
【1】窓際だけが白く飛ぶ、室内の暗部が黒くつぶれるなど、明るい場所と暗い場所を同時に自然に見せにくくなる

【2】色温度が適切でないと、住宅が冷たい印象になったり、オフィスが必要以上に黄色く見えたりすることがある
【1】窓から入る明るい自然光と室内の陰影を両立しながら、素材の色や質感を自然に見せられる

【2】暖色系の光による落ち着きや、昼白色系の光による清潔感など、設計コンセプトに合った空間の印象を表現できる

LAY arChiでは、単に「きれいに見える明るさ」へ調整するのではなく、住宅ならくつろぎ、ホテルなら上質感、カフェなら居心地の良さ、オフィスなら明るさや集中しやすさなど、その空間で求められる体験を基準に仕上げています。ただし、露出補正やHDR処理を強くしすぎると明暗差が失われ、CGらしい不自然な見え方になるため、実際の採光・照明計画との整合性を保つことも重要です。

プロは目的に応じてレンダリングソフトを使い分ける

コンペや販促用の高品質な静止画を制作したい場合と、設計打ち合わせでリアルタイムに空間を確認したい場合では、求められる性能が異なります。そのため、用途や納期、必要な品質を踏まえて最適なレンダラーを選択することが重要です。

ここでは、実務でよく利用される「オフラインレンダラー」と「リアルタイムレンダラー」の特徴を紹介します。

オフラインレンダラー(V-Ray・Corona・Blender)

最高品質のインテリアパース(・内観パース)を制作したい場合に適しているのが、オフラインレンダラーです。

オフラインレンダラーは、光の反射や素材の質感、陰影まで高精度に計算しながらレンダリングを行うため、写真に近いフォトリアルな表現を得意としています。一方で、1枚のレンダリングに時間がかかるため、高品質を優先する案件で多く利用されています。

ソフト得意分野向いている案件
V-Ray高精度な光・素材表現住宅・ホテル・高品質パース
Corona柔らかい自然光インテリア・住宅
Blenderコストを抑えた高品質CG幅広い案件

V-Ray

出典:V-Ray公式サイト

V-Rayは、高精度な光や素材の表現を得意とするオフラインレンダラーです。フォトリアルで細部まで作り込んだ表現を得意とし、住宅やホテル、ハイブランド店舗など、高品質なプレゼン用CGを制作するシーンで活用できます。

Corona

出典:Corona公式サイト

Coronaは、自然で柔らかな光の表現を得意とするオフラインレンダラーです。窓から差し込む自然光や室内に回り込む間接光の表現を得意とし、住宅やホテルなど、居心地や空気感を重視したインテリアパースを制作するシーンで活用できます。

Blender

出典:Blender公式サイト

Blenderは、モデリングからレンダリングまで幅広いCG制作に対応できる3DCG制作ソフトです。内観・外観の建築CGから家具やプロダクトまで幅広い表現に対応でき、導入コストを抑えながら高品質なインテリアパース(内観パース)を制作したいシーンで活用できます。

リアルタイムレンダラー(Enscape・Twinmotion・D5・Lumion)

設計中の確認や短納期の案件に適しているのが、リアルタイムレンダラーです。

リアルタイムレンダラーは、モデルや照明を変更すると、その場で仕上がりを確認できることが大きな特徴です。設計担当者と画面を見ながら空間を調整したり、ウォークスルーで完成イメージを共有したりできるため、打ち合わせやプレゼンにも活用されています。

ソフト得意分野向いている案件
EnscapeRevit・SketchUp連携設計打ち合わせ
Twinmotionウォークスルー・動画プレゼン
D5 Render高速・高品質短納期案件
Lumion外構・ランドスケープ建築全体・外観+内観

Enscape

出典:Enscape公式サイト

Enscapeは、設計データとの連携を得意とするリアルタイムレンダラーです。RevitやSketchUpなどで作成したモデルをリアルタイムで可視化でき、設計変更を確認しながら空間の仕上がりを検討したい設計打ち合わせなどのシーンで活用できます。

Twinmotion

出典:Twinmotion公式サイト

Twinmotionは、ウォークスルーや動画による建築ビジュアライゼーションを得意とするリアルタイムレンダラーです。人や植栽などを取り入れた空間演出やアニメーション制作にも対応しており、完成後の空間を体験的に伝えたいプレゼンテーションなどのシーンで活用できます。

D5 Render

出典:D5 Render公式サイト

D5 Renderは、高速かつ高品質な建築ビジュアライゼーションを得意とするリアルタイムレンダラーです。リアルタイムで仕上がりを確認しながらフォトリアルなCGを制作できるため、品質を保ちながら短期間でインテリアパース(内観パース)を仕上げたいシーンで活用できます。

Lumion

出典:Lumion公式サイト

Lumionは、建築と周辺環境を一体的に表現することを得意とするリアルタイムレンダリングソフトです。植栽や外構、ランドスケープを含めた建築ビジュアライゼーションに適しており、建物だけでなく周辺環境まで含めた完成イメージを伝えたいシーンで活用できます。

インテリアパース(・内観パース)の完成度は、CG制作を始める前のリファレンス収集によって左右されます。

「おしゃれな空間にしたい」「ホテルのような高級感を出したい」といったイメージだけでは、人によって受け取り方が異なります。そのため、プロは参考画像をもとに、素材や照明、家具、構図などの方向性を整理してから制作を進めることが一般的です。

ここでは、実務でも活用される代表的なリファレンスサイトを紹介します。

Pinterest・Houzzの活用方法

空間のテイストやインテリアデザインの方向性を整理したい場合に役立つのが、PinterestとHouzzです。以下に、それぞれの特徴を整理しました。

サイト多い情報活用シーン
Pinterestインテリア写真・家具・照明・カラーコーディネートデザインコンセプトや空間イメージの整理
Houzz住宅・リノベーションの施工事例・家具レイアウト暮らし方や生活動線、実際の空間づくりの参考

Pinterest

出典:Pinterest公式サイト

Pinterestは、世界中のインテリア写真や家具、照明、カラーコーディネートなど、幅広いデザインイメージを収集できるサービスです。好みの画像を集めながら空間のテイストを視覚的に整理できるため、デザインコンセプトや素材、家具などの方向性を決めたいシーンで活用できます。

Houzz

出典:Houzz公式サイト

Houzzは、住宅やリノベーションを中心とした施工事例やインテリア事例を探せるサービスです。実際の住空間における家具配置やレイアウトなどを確認できるため、完成後の暮らし方や生活動線をイメージしながら空間づくりを検討したいシーンで活用できます。

ArchDaily・Dezeen・Designboomの活用方法

建築コンセプトや空間設計の考え方まで参考にしたい場合に役立つのが、ArchDaily・Dezeen・Designboomです。掲載されている情報には、次のような違いがあります。

サイト多い情報活用シーン
ArchDaily建築事例・図面・設計コンセプト建築計画や空間構成の考え方を学ぶ
Dezeen最新建築・インテリア・デザイントレンドやデザイン表現の参考
Designboom建築・プロダクト・アートアイデアや演出方法、ブランド表現の参考

ArchDaily

出典:ArchDaily公式サイト

ArchDailyは、世界各国の建築プロジェクトや図面、設計コンセプトなどを幅広く確認できる建築メディアです。完成した建築のデザインだけでなく、平面図や断面図などから空間構成を読み取れるため、建築計画や動線、視線の抜け方など、設計の考え方まで参考にしたいシーンで活用できます。

Dezeen

出典:Dezeen公式サイト

Dezeenは、世界の最新建築やインテリア、デザインなどの情報を幅広く発信しているデザインメディアです。国内外の新しい建築・インテリア事例やデザイン表現に触れられるため、最新のトレンドを把握したり、CGで表現する空間のデザインや素材選びの方向性を検討したりするシーンで活用できます。

Designboom

出典:Designboom公式サイト

Designboomは、建築・インテリアからプロダクト、アートまで幅広いクリエイティブ事例を紹介しているデザインメディアです。分野を横断したデザインや表現に触れられるため、空間演出のアイデアを探したり、店舗や商業施設などのブランドイメージを印象的に表現する方法を検討したりするシーンで活用できます。

用途ごとに変わるインテリアパース・内観パース制作の判断基準

インテリアパース( 内観パース )では、住宅・飲食店・オフィス・商業施設など、用途によって優先すべき設計判断が異なります。誰にどのような体験を提供する空間なのかを整理したうえで、視点や構図、見せるポイントを決めることが重要です。

ここでは、用途ごとにどのような設計判断が求められるのかを紹介します。

用途主な設計判断
住宅生活をイメージしやすい視点・動線設計
飲食店店舗コンセプトに合わせた客席・構図
オフィス働き方に合わせた空間構成
商業施設回遊性や視線誘導を意識した構成

住宅(戸建て・マンション)

住宅(戸建て・マンション)

住宅のインテリアパース(・内観パース)では、施主が生活をイメージしやすい視点をどこに設定するかが重要な判断になります。

たとえば、リビングを見せる場合でも、ソファに座った目線なのか、キッチンから家族を見渡す目線なのかによって伝わる印象が変わります。また、家具を配置した際の生活動線や収納の使いやすさまで確認できる構図にすることで、完成後のイメージ共有がしやすくなります。

ポイント①暮らしを体験できる視点場を設定する

住宅パースでは、空間全体が最も広く見える位置ではなく、実際の暮らしを体験できる「視点場」を設定することが重要です。

たとえばリビングでも、ソファに座った目線から庭や窓の眺望を見せるのか、キッチンからリビングで過ごす家族を見渡すのかによって、伝えられる暮らしは異なります。家族構成や生活シーンを想定したうえで、「誰が・どこで・何をしているときの視点なのか」を決めることで、施主が完成後の生活を具体的にイメージできるパースになります。

ポイント②家具配置後の生活動線まで確認できる構図にする

住宅では、家具を配置した状態で人がどのように移動し、空間を使うのかまで伝わる構図にすることが重要です。

図面上では十分な広さに見えても、ダイニングテーブルやソファを配置すると、通路が狭くなったり収納の開閉スペースが不足したりすることがあります。そのため、インテリアパース(内観パース)では、家具のサイズや配置だけでなく、キッチンからダイニングへの移動、リビングから庭へのアクセス、収納の使いやすさなども考慮します。見た目の美しさだけでなく、実際の暮らしやすさまで確認できる構図にすることで、完成後の認識のズレを防ぎやすくなります。

飲食店

飲食店

飲食店のインテリアパース(・内観パース)では、店舗コンセプトに合わせて客席をどう見せるかが重要な判断になります。

回転率を重視する店舗なのか、長時間滞在してもらいたいカフェなのかによって、見せるべき席や空間は変わります。また、厨房との距離感や客席同士の間隔、入店した瞬間の視線など、実際の利用体験を意識して構図を決めることが大切です。

ポイント①入口から最初に見える景色を設計する

飲食店では、利用者が入店した瞬間にどのような景色が見えるかを意識して視点を設定することが重要です。

たとえば、カウンターを主役にして活気やライブ感を伝えるのか、奥まで続く客席を見せて店舗の広がりを伝えるのかによって、空間の第一印象は変わります。入口からの視線の先に店舗を象徴する照明や家具、厨房、ディスプレイなどを配置することで、実際に入店したときの体験や店舗コンセプトが伝わるパースになります。

ポイント②店舗コンセプトが伝わる客席を主役にする

飲食店のパースでは、すべての客席を均等に見せるのではなく、その店舗らしい体験を象徴する席を主役として構図を設計することが重要です。

長時間滞在を想定したカフェなら落ち着いて過ごせる席、高級レストランならプライベート感のある席、オープンキッチンの店舗なら調理風景を楽しめるカウンター席など、業態によって見せるべき場所は異なります。客席同士の距離感や厨房・カウンターとの関係性まで考慮することで、デザインだけでなく、店舗でどのような時間を過ごせるのかまで伝えられます。

オフィス

オフィス

オフィスのインテリアパース(内観パース)では、企業が実現したい働き方をどう表現するかが重要な判断になります。

同じオフィスでも、コミュニケーションを促進したい企業と、集中できる環境を重視する企業では見せるべき空間が異なります。執務スペースだけでなく、ラウンジやミーティングスペースなども含め、働く人の行動が伝わる構成を考えることが重要です。

ポイント①働き方が伝わる執務・共有スペースを見せる

オフィスでは、単に執務スペースを見せるだけでなく、社員がどのように働くのかをイメージできる構図にすることが重要です。

たとえば、集中して作業できるデスクエリアを主役にするのか、ラウンジやミーティングスペースを中心に見せるのかによって、オフィス全体の印象は変わります。執務スペースと共有スペースのつながりや、人が自然に行き来する様子を表現することで、企業が実現したい働き方を具体的に伝えられます。

ポイント②企業ブランドが伝わる空間を主役にする

オフィスのパースでは、企業のブランドイメージや価値観が伝わる場所を主役として構図を設計することが重要です。

エントランスや受付、コミュニケーションスペース、企業ロゴを配置した壁面など、来訪者や社員の印象に残る場所を効果的に見せることで、企業らしさを視覚的に表現できます。また、将来的なレイアウト変更も想定し、柔軟な働き方に対応できる空間であることまで伝えられる構成にすることで、デザインだけでなく、企業の考え方や将来性も表現できます。

商業施設

商業施設

商業施設のインテリアパース(・内観パース)では、来訪者がどのように回遊するかをどう見せるかが重要な判断になります。

店舗や共用部を個別に見せるだけではなく、利用者がどこへ進み、どこで立ち止まり、どの商品へ視線が向くのかまで考慮した構図が求められます。空間全体の流れを伝えることで、設計意図や利用イメージを共有しやすくなります。

ポイント①回遊ルートが伝わる視点を設計する

商業施設では、来訪者が施設内をどのように移動するのかが伝わる視点を設定することが重要です。

たとえば、メイン通路から店舗へ自然に視線が向かう構図や、吹き抜けを活かしてフロア全体のつながりが分かる視点を選ぶことで、利用者が施設内を回遊するイメージを具体的に伝えられます。単に空間を広く見せるだけでなく、人の流れを想像できる構図にすることがポイントです。

ポイント②アイキャッチとなる売場・展示を主役にする

商業施設のパースでは、施設全体を均等に見せるのではなく、来訪者の視線を集めたい売場や展示、ブランドの顔となるエリアを主役として構図を設計することが重要です。

大型ディスプレイやイベントスペース、ブランドショップ、吹き抜けなど、施設の特徴となるポイントを効果的に見せることで、利用者が「立ち寄ってみたい」と感じる空間を表現できます。また、テナントやブランドの見せ方まで考慮することで、施設全体の魅力やコンセプトも伝わりやすくなります。

判断フローチャート

インテリアパース( 内観パース)を制作する際は、「誰に、何を伝えたいのか」を基準に表現方法を選ぶことが大切です。

フローチャート

  • 設計内容を社内で確認したい
    →空間構成や寸法関係を確認しやすいパース
  • 施主へ完成イメージを伝えたい
    →家具・素材まで再現したフォトリアルなパース
  • プレゼン・販促で空間価値を伝えたい
    →人物やライティングを取り入れた演出性の高いパース
  • 回遊性や動線まで確認したい
    →ウォークスルー動画・VR

高品質なCGを制作すること自体が目的ではありません。誰に何を伝え、どのような意思決定につなげたいのかを整理したうえで、最適な表現方法を選びましょう。

書き方の手順と考え方

インテリアパース(・内観パース)は、プロの現場でも、いきなりモデリングやレンダリングを始めることはほとんどありません。用途や利用シーンを整理し、見せたい空間価値を明確にしたうえで制作を進めることで、伝わるパースにつながります。

ここでは、一般的な制作手順と考え方を紹介します。

①パースの目的と見せたい空間を整理する

最初に行うのは、「誰に、何を伝えるパースなのか」を整理することです。

たとえば、施主へのプレゼンなのか、コンペ用なのか、販促用なのかによって、重視すべき見せ方は変わります。また、住宅なら暮らしやすさ、ホテルなら非日常感、飲食店なら居心地の良さなど、空間ごとに伝えるべき価値も異なります。

この段階で目的やコンセプトを明確にしておくことで、その後の構図やライティング、CG表現にも一貫性を持たせやすくなります。

②モデリングしてカメラアングル・家具配置・光を設計する

目的が決まったら、図面をもとに3Dモデリングを行い、空間全体の構成を組み立てます。

そのうえで、どの視点から見せるのか、家具をどのように配置するのか、自然光や照明をどのように取り入れるのかを検討します。インテリアパース(・内観パース)では、単に部屋を再現するだけではなく、完成後の利用シーンをイメージできる空間づくりを意識することが重要です。

③マテリアル・レンダリング・仕上げを行う

最後に、素材や質感、光の反射などを調整し、レンダリングによってCGを書き出します。

木材や石材、ファブリックなどのマテリアル設定に加え、露出や色温度なども調整することで、空間全体の雰囲気やブランドイメージを表現できます。最終的には、パースを確認しながら細かな修正を行い、目的に合った完成度へ仕上げていきます。

失敗する3つのケース

インテリアパース(・内観パース)は、CGの品質だけでなく、制作前の情報整理や目的設定によって完成度が大きく左右されます。

実際の制作現場でも、設計意図が十分に共有されていないことで、「思っていた空間と違う」「修正が増えて納期が延びる」といったケースは少なくありません。

特に、次のようなケースは手戻りが発生しやすいため注意しましょう。

注意点

  • 参考イメージや空間コンセプトを共有せずに制作を進める
  • 家具・照明・仕上げ材などの仕様が固まる前に制作を始める
  • プレゼン・販促・設計確認など、利用目的に合わない表現方法を選んでしまう

インテリアパース(・内観パース)では、「どのような空間を、誰に、何のために伝えるのか」を事前に整理しておくことが重要です。設計意図や参考イメージを共有したうえで制作を進めることで、認識のズレや不要な修正を防ぎやすくなります。

内製・外注のどちらがいい?

インテリアパース(・内観パース)制作を、社内で対応するか外部委託すべきかお悩みなら、まずは以下の比較表を参考に、自社がどちら向きなのかを確認してみてください。

項目内製外注
初期コストソフト導入や人材育成の費用がかかる必要な案件ごとに依頼できる
制作スピードスキル習得まで時間が必要短期間で高品質な制作がしやすい
表現品質担当者の経験や技術に左右される専門会社のノウハウを活用できる
修正対応社内で柔軟に修正しやすい契約内容に応じて対応する
向いているケース継続的に大量のパースを制作する企業提案・販促向けに高品質な表現を求める企業

たとえば、月に数十件以上のインテリアパース(・内観パース)を制作する設計事務所やハウスメーカーであれば、社内でノウハウを蓄積できる内製化も有効です。

一方、コンペやプレゼン資料、販促用CGなど、高い表現品質や短納期が求められる案件では、専門会社へ外注した方が効率的なケースも少なくありません。特に、次のような場合は外注を検討するとよいでしょう。

外注すべき企業の悩み

  • 設計担当者がCG制作まで兼任しており、設計業務へ十分な時間を割けない
  • コンペやプレゼンで、空間価値を伝える高品質なCGが求められる
  • 修正対応やレンダリングに多くの工数がかかっている

内製・外注にはそれぞれメリットがあります。重要なのは、制作本数や求める品質、社内リソースを踏まえ、自社に合った制作体制を選ぶことです。

インテリアパース・内観パース制作はどう進む?

インテリアパース(内観パース)は、完成後の利用シーンや設計意図を整理しながら段階的に制作することで、認識のズレや手戻りを防ぎやすくなります。

LAY arChiでも、住宅から商業施設まで、「誰に、どのような空間価値を伝えるのか」を整理したうえで、次のような流れで制作を進めています。

工程主な内容
① ヒアリング・目的整理用途やターゲット、伝えたい空間価値を整理する
② 図面・参考資料の共有図面や素材、家具、参考イメージを確認する
③ 3Dモデリング建物や家具を立体化し、空間を再現する
④ ライティング・マテリアル調整光や素材感を調整し、空間コンセプトを表現する
⑤ レンダリング・修正CGを書き出し、確認・修正を行う
⑥ 最終納品用途に合わせた形式で納品する

各工程で設計意図を確認しながら進めることで、完成イメージとのズレを防ぎ、修正回数や制作期間を抑えやすくなります。

発注前に準備しておきたい5つのこと

インテリアパース(・内観パース)をスムーズに制作するためには、事前準備が重要です。必要な情報を整理しておくことで、認識のズレや追加修正を減らし、納期やコストの最適化にもつながります。

以下に、実務で使える準備のポイントを整理しました。

準備するもの内容なくても依頼できる?
図面(平面図・立面図など)空間の形状や寸法を共有するための資料△
参考イメージPinterestや施工事例など、理想のテイストを伝える資料◯
家具・設備情報使用予定の家具・照明・設備機器の情報◯
利用目的プレゼン、販促、社内確認など、パースの活用目的×
希望納期・予算制作スケジュールや表現内容を調整するための条件×

図面がなくても制作できる場合はありますが、完成イメージの精度を高めるためには、平面図や参考写真など、できるだけ多くの情報を共有することが重要です。

なかでも、利用目的や希望納期は、事前に整理しておくと制作がスムーズになります。

パースを依頼する際のポイントや流れを詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。

制作会社を選ぶときのチェックポイント

制作会社は、価格だけでなく、自社の目的に合った提案ができるかも確認しましょう。

チェックリスト

  • 制作実績に自社と近い業種・用途の事例があるか
  • フォトリアル表現だけでなく、提案意図まで表現できるか
  • 修正回数や対応範囲が明確になっているか
  • 納期や制作フローが事前に共有されているか
  • 図面が少ない段階でも相談できるか
  • 動画やVRなど追加提案に対応しているか
  • 担当者とのコミュニケーションがスムーズか

特にインテリアパース(・内観パース)は、単に空間をCG化するだけではなく、「どのような体験を伝えたいのか」を表現することが求められます。制作実績を確認し、自社のブランドイメージや提案意図を理解してくれる会社を選びましょう。

インテリアパース(・内観パース)は、単に室内の形状やレイアウトを確認するためのものではなく、その空間でどのような時間を過ごし、どのような体験が生まれるのかを伝えるためのCG表現です。

家具や素材、照明、人の気配まで表現することで、図面では伝わりにくい世界観を共有しやすくなります。また、施主との認識共有や、プレゼン・販促の質向上にもつながります。

「どの段階からパース制作を依頼できるのかわからない」「図面が未完成でも相談できるのか不安」という場合でも、お気軽にご相談ください。

LAY arChiでは、住宅・店舗・オフィス・商業施設など、用途に応じて、空間そのものではなく「どのような体験を伝えるべきか」まで整理したうえでCG制作を行っています。

図面整理から完成イメージの共有までサポートしていますので、インテリアパース(・内観パース)制作をご検討中の方は、ぜひお問い合わせください。

LAY arChiの誘導リンク